せいぎ。

箱庭円舞曲「僕にしてみれば正義」を観てきました。
劇団員の須貝さんがこれを最後に退団という点と、
客演の神戸さんが先日ぬいぐるみハンターさんを観劇した時にとても印象に残っていたので、今回は絶対行こう！！！と決めていました。
場所は下北沢ザ・スズナリ。
開場間もない劇場に着いた時には既に7割近くの席が埋まっていてびっくり。
最終的には超満員で賑やかな客席が、前説が始まった途端ぴたりと静まり、
そのまま誰も一言も発する事なく静かに開演を待つ中にいるのは初めての経験でした。
お客さん達が、どれだけこれからの時間に期待しているのかがありありとわかりました。


以下、ネタバレありです！！ご注意ください！！！






そんな静けさの中、突然揺れる舞台。
最初はゆっくり、次第に強く、激しく。

二年前のあの日を誰もが思い出した事でしょう。

震災後、原発事故で放射能に汚染された町。
日本は中国と戦争中で、徴兵から逃げてきた若者達が隠れ住んでいる家。
そこへ徴兵から帰ってくる家主の男。
彼等は現実から目を逸らしながらも、自分にとっての「正義」を模索する。


テーマとなっている事例は、現在進行形で起こっている事、近い将来起こり得る事達でした。
だから決して他人事ではない光景でした。
箱庭さんだけでなく巷で話題の朝ドラでもそうですか、
震災から二年経って、ようやくこんなに生々しく題材に挙げられるようになったんだな。
物語もさることながら役者さん達のお芝居も生々しく魅力的でした。
前述のお二人はもちろんの事、本当に皆様素敵でした。
個人的には大好きな小野さんのドＳっぷりがツボすぎて・・・なんであんなにムチが似合うんだろう（笑）



震災直後、私は隣のシアター711で舞台に立ちました。
その時抱いた想いが、おそらく私の「正義」だと思っています。
終演後、鳴り止まない拍手の中で思い出していました。


そして、開演前と終演後のお客さん達の素敵な想いの中にいて、
こんな素敵なお客さん達に愛されている箱庭さんの素晴らしさを再認識したのでした。
お疲れ様でした！ありがとうございました！！